超国家主義『民族の意志』同盟
農業政策
森垣秀介著:「食糧自給自足体制を確立せよ」
より一部抜粋
自給自足経済構想
世界を指導する強力国家の建設のための条件は、第一に、崇高な世界観と国民の支持を有する強力な政治運動体であること、第二に自主国防体制の確立、第三に自給自足経済体制の確立である。
そのためには、極力外国依存を排除し何事においても自力で達成できるとする国民の強い意志と、その裏付けとしての強烈な民族主義意識が不可欠である。
尤も、国内での自給自足体制が極めて困難な現代では、これを域内の自給自足へつなげる自給圏(生存圏)へとおきかえられるのである。
中でも、この自給自足経済体制を支えるのが食糧の自給自足である。
何故なら自給自足体制における食糧は、国家国民の健全な生命を維持する最低条件であるからである。
従って、食糧問題を考察する際に、次の基準がクリアされなければならない。
第一に、国民の健康維持をもたらすことができるのかという問題である。
健康にはバランスのとれた新鮮な多品目農産物の供給が必要であり、輸入自由化を行えば国際競争力に耐えられる単品目が中心となる偏向生産・偏向供給となり、健全な維持は不可能である。
まさに「健全な肉体にのみ強固な精神が宿る」強力な軍人育成こそ国家の使命であり、国民の健康体や生命を蝕む亡国派は抹殺しなれければならない。
第二に、食糧の安全性の問題である。農薬・食品添加物の基準は各国で格差があり、米国からの輸入品なんぞはポスト・ハーベストなど農薬というより劇薬漬けに近い。
この米国の農薬漬けの農産物は、紛れもない殺人化学兵器であり、じわりじわりとわが民族の死滅化を遂行している国家犯罪行為にほかならない。
われわれは、米国の対日虐殺政策を断固粉砕し、輸入禁止しなくてはならないことはいうまでもない。
第三に、国・地域の自立の問題である。
農業の特徴と多様性を尊重することによりその地域の特色を引き出し、食と農の独自性に基づく地方の特徴を醸しださなければならない。
自給自足体制の原点は国家としての自主自立であり、日本民族の生存維持は日本民族自身が決めるという不撓不屈の精神が絶対に必要とされるのである。
それが確立された際に初めて世界へ向けて真の国際主義が発想されるのである。
農政機関の再編
農業機関の整備はどうすればよいか。
これには食糧と農業に関する『民族共同体農業戦線』といった統一的組織を結成しなければならない。
この際に注意しなければならないことは、食糧という民族全体の死活問題に一部階層の利権のみを考慮することがあっては断じてならず、食糧に関する貸与地主・農夫・農協・農産物加工工場・農産物流通業者などすべての農業関係者をこの組織の中に取り込まなければならない。
『農業戦線』では農地・人事。市場部門を設置して、農地部門では農場経営指導。技術改良を、人事部門での賃金・生活の保障を、市場部門では農産物価格や適地適産計画を推進するものである。
さらに、食糧農業に関する国家行政の一元化につとめ、「生産ー流通ー消費」の一貫性と総合的経済調整を計り、安い多品目農産物の生産性向上を推進し、早急なる穀物自給率100%の達成を果たさねばならない。
また、地方の青少年を『農業青年同盟』に集結させ、軍人輩出の源泉と地方文化の継承振興の原動力としてなければならない。