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結党趣意書

 デモクラシーの花が満開となりその本源たる西洋的個人主義がわが国を覆っている現今、「混乱と混迷」がわが国の支配者となった。

 政治・経済・文化そしてあらゆる社会の舞台から、わが国伝統に基づく創造の神は引きずり降ろされ、それに代わって何の輝きも示さない戦後50年の既成価値観の俗物がわがもの顔でわが国を占拠しているのである。「近代・西洋・キリスト教」文明の毒を撒き散らす白人帝国主義に屈服してきた近代五百年。

 とりわけ、日露・大東亜戦争で有色人種の英雄として白人帝国主義と戦ったわが国は、剣を置いてから50年という年月に亙って英霊父祖を侮辱する偽善と欺瞞が横行し続けている。

アングロサクソンの猿真似・議会制政党政治が金科玉条とされる中、国民を愚弄する密室政治が当然とされ、こざかしい「寝わざ師」や「銭の取立屋」が幅を利かす永田町。自由競争の名の下で己の私腹を肥やすことを第一義とする個人主義経済システム。そして自らの神聖な歴史を卑下するばかりかこれを改ざんし、自ら依って立つ祖国を永久の敗戦国家たらしめ、すべてに亙ってわが国をして永久の負け犬に仕立て上げようとする陰謀が渦巻いている。

 もはや、政府の指針が、無為無策である以上、党利党略・私利私欲の国賊的風潮はいまやわが国末端まで染み渡っているのである。きらびやかなネオン、高層ビルに代表される物質・拝金文明は、その実わが国から精神的躍動を喪失させ、過去と未来の栄光を剥奪してきたのである。

 いまやわが民族の過去は全面否定されたばかりか、現在そして未来をも否定されているのである。

「日米安保条約」「国連中心外交」を無条件に賛同し、外国勢力特に米国に対し卑屈なほど屈辱的姿勢に終始するわが国政財界。いまやわが国国政が米国の意向なしには何も決定できないのみか、米国の倫理観・習慣を是としこれを一方的に導入し、わが国伝来の道義を唾棄し続けてきた近代日本。

 特に戦後はもはや独立主権国家とは言い難く米国の奴隷州と化している体たらくである。

醜いものを醜いと思わない、澱んだ悪臭漂うわが国は、もはや座して死を待つしか能がないのか。この民族的危機を克服し栄光の未来をもたらす為には、わが国は果たしていったい何が必要とされるのであろうか。

 そうだ。悪臭漂う現実に安住することのみを是とする倦怠感・臆病・ミクロ的私利私欲そして負け犬根性を粉砕破壊する勇気と行動が今最も必要とされるのである。

われわれは、このような義憤を抱き、国家民族のためには危険を顧みずたった一度の生命すら燃焼すべく決起したものであり、祖国の再建と民族覚醒のため、新たな価値観を創造する世界観闘争に身を投じることの必要性を激しく痛感し、命を賭して邁進することを固く誓いあった同志が集い、ここに、より激しくより高邁な新文明闘争の青年運動を結成することとなりました。

 新たな闘争はわが国伝来の強力な攻撃的民族主義を体現する「超国家主義運動」に基づくもので、さらに名の示すとおり、『民族の意志』を強烈に打ち出した青年運動体であります。

 従来実践してきたわが活動すら、もはや旧態依然としての危険性を常にはらんでおり、遂にその殻を破って、いまここにまったく新たな大衆・市民をも巻き込んだ強烈かつ広範囲に亙る活動を大々的に展開するものであります。

 あらゆる固定概念を克服し、斬新性を維持し続けるこの『民族の意志』運動には、個々人のたぐい稀な強力な意志と信念が不可欠であることは言を待ちません。

 同憂同志や先輩方の温かいご支援を賜わり、身に余る喜びを感じながら、ここにわれわれは、はるかなるロマンを胸に抱き、喜んで命を賭けた維新変革の大闘争へ出発致します。

 この大闘争に突撃する喜びと誇りを感じ、われら全員、『民族の意志』を貫徹し、必ずや祖国の再建の礎となることを、ここ英霊の御魂に対し、固くお誓い申し上げる次第です。

平成七年一二月九日 靖国神社昇殿にて

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